第187章

桐谷憂が制止する間もなく、成田響はすでに空見灯のもとへ駆け出していた。

憂は灯の身が案じられてならなかったが、零崎教授との提携もまた、灯が長年望んできた結果であることを痛いほど理解していた。彼は胸中に渦巻く不安を押し殺し、零崎教授との商談を続けるしかなかった。

成田響は小走りで駐車場へ向かうと、エンジンをかける間も惜しんで空見灯に電話をかけた。

「我が愛しの空見さん、一体どういうことだ? 警察署? なんでまたそんな所に?」

受話器の向こうの言葉に、響の顔色が変わる。

「はあ? 殺されかけた? クソッ、そこで待ってろ! すぐ行く!」

響は電話を切ると、迷わず車を発進させ、駐車場を飛...

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