第191章

篠原流輝は再び偽善的な笑みを仮面のように貼り付け、踵を返した。

唐沢琉璃が空見灯と一緒にいて何を話そうが、彼には痛くも痒くもないようだ。唐沢琉璃に視線すらくれず、彼女もまた、蛇に睨まれた蛙のように身動き一つしなかった。

空見灯は違和感を覚えた。

唐沢琉璃の以前のファッションセンスは知らないが、少なくとも全身を包帯のように布で覆い隠すスタイルではなかったはずだ。

今日の彼女のドレスは異様だった。漆黒のハイネックで、肌の露出が極端に少ない。

それに、先ほどこちらへ歩いてきた時の姿勢にも違和感があった。左足の関節に何らかの不具合が生じているのは間違いない。

唐沢琉璃の指先が小刻みに震え...

ログインして続きを読む