第201章

空見灯は万全の準備を整えていた。村瀬洸でさえ、当初はたかが暴行沙汰、保釈金さえ積めばすぐに連れ戻せると高を括っていたのだ。

だが警察署での交渉は難航し、警察側は頑として保釈を拒否した。

車内、空見灯の表情は極めて険しい。

「理由は?」

「詳細の裏付けがまだ済んでいない、神崎曉人の協力が必要だというのが警察側の言い分です」

村瀬洸の声には怒気が滲んでいた。

「規則に則っていると言われれば、こちらとしては手も足も出ません」

空見灯は先ほど調査を済ませていた。田中一郎に所属事務所はなく、今回の現場入りも友人の紹介によるものだ。

売名目的だとしても、手口が稚拙すぎる。神崎曉人一人で彼...

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