第203章

片明メディアの社屋前で、空見睦月は横断幕を掲げ、声を張り上げていた。

「空見灯は実の親を死に追いやった! こんな奴は人間じゃない!」

「親父はこいつに追い詰められて自殺したんだ! こんなでかい会社を持ってるくせに、お袋の治療費も出し渋り、親父の死活問題すら無視した。今や空見家の生き残りは俺一人だ。こいつの次のターゲットは俺なんだよ!」

「皆さん、見ていてください! もし俺の身に何かあれば、犯人は空見灯だ!」

空見睦月は悲嘆に暮れた様子を演じているが、その表情の裏に悲しみなど微塵もない。

彼はこれまで、自分が「大物」と呼ばれる人種と関わりを持てる日が来るとは夢にも思っていなかった。ま...

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