第211章

空見灯が沈黙を守っているのを見て、空見睦月は意地の悪い笑みを浮かべた。

「空見灯、悲しいか? 本当の両親が見つかれば、お前にも幸せな日々が待っているかもしれないぞ? 自分の出自を知りたくないのか?」

鉄格子越しに、男の卑しい声が響く。

「長年、父さんと母さんの愛を乞い続けてきたんだろ? ようやく真実がわかるんだ。俺をここから出せ。その旦那に言って俺を釈放させろ。そうすれば全部教えてやる」

「何も知らないくせに、何を教えるつもり?」

空見灯は鼻で笑うと、躊躇いなくドアを押し開けた。

「空見睦月、私の出自がどうあれ、あなたの刑期には何の影響もないわ」

「空見灯! 気でも狂ったか? ...

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