第240章

神崎諭介の容態が安定し、一日中張り詰めていた空見灯は疲労困憊だった。彼女はそのまま病院の向かいにあるホテルに投宿することにした。

部屋に戻るなり、彼女は迷わず桐谷憂に電話をかけた。

桐谷憂はワンコールで出た。「終わったか? 今日のニュースを見たが、神崎さんはやはり勇敢だな」

「だから、ちょっとした手助けをしてくれたんでしょ? ネガティブな記事を全部揉み消してくれたのは」空見灯は尋ねた。

ネット上の批判的な記事があまりに少ない理由を、彼女は察していた。やはり桐谷憂が手を回してくれたのだ。

「自分で『ちょっとした』と言うくらいだ、礼には及ばないだろう?」桐谷憂の声はどこか楽しげだ。「琥...

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