第243章

空見灯が部屋に戻ると、そこには信じられない光景が広がっていた。自分のスーツケースはおろか、机の上に置いてあった充電器さえも消え失せていたのだ。

彼女は慌てて金庫を開けた。中には琥珀が鎮座しており、無傷だった。それを見て、彼女は深く安堵の息を吐いた。

観月蒼もすぐに近寄ってきて中を確認すると、着ていた黄色い上着を大急ぎで脱ぎ捨てた。

「早く、早く! これで包むんじゃ。こいつは値が張るからな」

空見灯は彼の上着を一瞥し、呆れたように溜息をついた。

「先生、その派手な上着の方がよっぽど目立つと思いませんか?」

「あやつら、強盗まがいのことまでやる気か?」

「ええ」空見灯は立ち上がった...

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