第252章

空見灯が桐箱を手に立ち去ろうとすると、赤城鷹が慌ててその行く手を遮った。

「空見さん、待ちなさい。何をそう急ぐことがある?」

「人の命に関わることですもの、急いで当然でしょう。赤城さんはお祖父様の親友なんでしょう? この生薬に問題があったらどうするおつもりですか?」

空見灯は冷ややかな視線を彼に向けた。

「それとも、最初から問題があると知っていて持ってこられたのですか?」

「まさか、そんなわけがあるか!」

赤城鷹は詰め寄ると、彼女の手から強引に箱を奪い取った。

「空見灯、お前は目上の人間に向かってその態度は何だ? 私と桐谷大正は長年の友人だぞ。私が彼を害するとでも言うのか?」

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