第281章

神崎諭介が鏡京介を完全に認めたわけではないにせよ、今日という日は一つの成果と言えるだろう。

空見灯は理解していた。神崎諭介は端から息子には甘く、どうにもできないと分かっていながらも、その一方で腹の虫が収まらず、あれほど激昂してしまったのだと。

神崎親子のことを考えると頭痛がしてくる。帰りの車内で、彼女は何度もこめかみを押さえた。

ハンドルを握る桐谷憂が、片手で彼女の手を優しく包み込む。

「もう放っておけばいいんじゃないか?」

「他の人ならそうするわ。でも、鏡京介はこの芸能界に入った時、私が手取り足取り教えたのよ」

空見灯は小さく溜息をついた。

「他人のことに首を突っ込むべきじゃ...

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