第318章

翌朝、カーテンの隙間から差し込む陽光が、空見灯の顔を照らした。

彼女が目を開けたとき、隣にはもう誰もいなかった。

空見灯が身を起こしてキッチンへ向かうと、樫野の悲鳴に近い声が聞こえてきた。

「桐谷社長、やっぱり私がやりましょうか?」

「いや、サンドイッチを作るくらい簡単だ……っ」

桐谷憂が指を切ったのを見て、空見灯は慌てて駆け寄った。

「すぐに水で洗い流して! それから消毒よ。言ったでしょう、あなたは料理に向いてないって」

「すまない」

彼女の焦る様子を見て、桐谷憂はばつの悪そうな顔をした。

「君にもう少し寝ていてほしかったんだ。それに、俺の手作り朝食を食べたいかと思って」...

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