第39章 黄いバラの偽りの謝罪とベンチャープロジェクトの秘められた誘い

ほどなくして、彼女は自分のために置かれた一輪の花束に目を留める。

足元に置かれたクリアセロファンで丁寧に包まれた黄色いバラの花束を見下ろす。花びらにはまだ朝露が残っており、今朝フラワーサークルで摘みたてであることは一目でわかる。

カードにはたった三文字、整った筆跡で「ごめん」とだけ記されていた。

胸がそっと何かに撞かれたような微かな動揺が走るが、すぐに再び凪ぐ。

雪穂は身をかがめて花束を拾い上げ、花茎の冷たい感触に指先を触れさせる。一瞬の心の揺らぎは、すぐに彼女自身の手で抑え込まれる。

長く逡巡することなく、花束を抱えてアパートの扉を押し開ける。

寮では、小薇とほかの二人のルームメイトが朝食...

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