第109章

 階下に降りてきた碧井天川は、ちょうど階段を降りようとしていた柊木汐里の姿を認め、声をかけた。

「義姉さん、ちょっと借りたいものがあるんだけど」

 天川が物を借りたいとは珍しい。汐里は少し驚いたように足を止めた。

「何かしら?」

「その……女性が生理の時に使うやつだ。華月が今日、あれらしくて」

 まさか天川が、藍原華月の生理用品を借りに来るとは。汐里は驚きつつも、すぐに事情を察して二階へと踵を返した。

 すぐに一パック丸ごと持ってきた汐里からそれを受け取ると、天川は短く礼を言い、すぐさま自室へと戻っていった。

 その頃、バスルームに閉じこもっていた藍原華月は、もう天川は戻ってこ...

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