第115章

ビジネスには微塵も興味がないが、碧井奏は叔父の隣に座り、退屈な会話に耳を傾けざるを得なかった。

 交わされる言葉の端々から、奏は事態を察した。藍原グループの重役たちは、明らかに藍原伯父さんを社長の座から引きずり下ろそうとしている。

 血気盛んな彼は、憤りのあまり「バンッ」と机を叩きつけた。

「藍原グループは伯父さんが心血注いで築き上げたものだぞ! それをあんたたちの都合で社長をすげ替えるなんて、ふざけるな!」

 奏はさらに叔父に向かって訴える。

「叔父さん、藍原伯父さんがこんな目に遭わされてるのを黙って見てるつもり? あんまりだよ!」

 碧井天川は冷ややかな一瞥をくれた。

「何...

ログインして続きを読む