第150章

 藍原華月は少し気後れしていた。

 何しろ彼女が選んだプレゼントは、碧井天川が持っている数多の高級カフスボタンの中で、間違いなく最も安物だからだ。だが、彼女はまだ学生の身。高価な品を贈るだけの経済力はない。

 その不安を読み取ったのか、碧井天川は彼女を力強く抱き寄せ、贈られた箱をしっかりと握りしめた。

「君からの贈り物なら、どんなものでも嬉しい。俺にとって重要なのは値段じゃない。そこに込められた君の想いだ」

 プレゼントの金額など、彼にとっては些事だった。彼が求めているのは、藍原華月の心に自分がいるという事実だけなのだ。

 その言葉に、藍原華月の心はようやく安堵に包まれた。

「あ...

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