第183章

「その意気込みなら大丈夫だね。うん、頑張って。成果を楽しみにしてるよ」

 一晩中、志岐蒼の話に付き合わされた藍原華月は、今や強烈な睡魔に襲われていた。頭はぼんやりとして、思考回路は「眠りたい」という一点のみに支配されている。

 碧井家。

 帰宅した碧井天川の背後に藍原華月の姿がないのを見て、碧井翁は即座に問い詰めた。

「華月はどうした?」

「あいつは二、三日帰らないよ」

 天川は上着を使用人に放り投げ、シャツのボタンを外しながらリビングの奥へと歩き出す。

 華月が数日帰らないと聞き、碧井翁の脳裏に真っ先に浮かんだのは、息子が嫁を怒らせたのではないかという疑念だった。翁は瞬時に不...

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