第191章

 風祭鈴奈の愚痴に耳を傾けながら、藍原華月も同感だと思わずにはいられなかった。確かに彼女の兄は、いささか過保護が過ぎる。

 鈴奈はその美貌ゆえに、校内でも男子生徒からの告白が絶えない。だが、連絡先を交換しようものなら、翌日には彼女の兄が学校に乗り込んでくるのだ。「鈴奈に近づくな」と釘を刺すために。

 おかげでこの二年間、鈴奈に好意を寄せる男子は星の数ほどいたというのに、兄という鉄壁のガードに阻まれ、彼女には彼氏の一人もできていない。

 そう考えると、鈴奈が不憫でならなかった。

「ほら、そう落ち込まないで。今度チャンスがあったら、お兄さんとじっくり話してみたら? もう子供じゃないんだし...

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