第220章

手塩にかけて育ててきたこの妹は、あまりに純粋培養すぎて、今の世の男という生き物がどれほど下劣かを知らない。

 もし昨日、学校へ乗り込んであの男との交際を阻止していなければ、今ごろどうなっていたことか。想像するだけで背筋が凍る。

 目に入れても痛くないほど大事な妹を、どこの馬の骨とも知れぬ男に傷つけさせるわけにはいかないのだ。

 風祭鈴奈は不満げに眉をひそめた。兄の強引さには納得がいかないようだ。

「お兄ちゃん、今回のことは私が悪かったって認めるよ。でも、だからって恋愛禁止なんて横暴すぎない?」

 鈴奈は上目遣いに兄を睨む。自分の非は認めるが、だからといって兄に恋愛の自由まで縛られる...

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