第222章

「お義父さん、騙されたと思って。一口だけでいいですから。ね? 一度食べたら絶対病みつきになりますって」

 碧井翁は露骨に嫌そうな顔をしていたが、ふと横を見ると、碧井奏と風祭鈴奈が実に美味そうに頬張っているのが目に入った。

「うん、こりゃあいい。前回食った店よりパンチが効いてるな」

「ええ、私もこっちの方が好みです。これからはこのお店にしましょう」

 孫と風祭鈴奈が絶賛する様子に、碧井翁の心が揺らぎ始めた。

 この『くさや風豆腐』とやらは、本当にそんなに美味いのか?

 迷う義父を見て、藍原華月が畳みかける。

「ほら、お義父さん。二人とも美味しいって言ってるじゃないですか。まさか私...

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