第223章

藍原華月から兄の話を聞き、風祭鈴奈は寂しげに目を伏せた。

 最近、彼女の兄は任務に出る回数が以前にも増して多くなっていた。数日間姿を見ないことさえあり、一緒に街を歩く時間など望むべくもなかった。

「さあ、湿っぽい話はおしまい! 気を取り直して先に進みましょう。向こうに新しい屋台がいくつかできたらしいから、今日は全部制覇するわよ」

 そう言うと、藍原華月はすぐに鈴奈の手を引いて、先行する碧井老人の後を追った。

「お義父様、待ってください! そんなに速く歩かないで!」

 まったく、なんて健脚だろう。もうすぐ七十になろうという老人のスピードとは到底思えなかった。

 激辛ラーメンの屋台に...

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