第48章

 藍原華月は呆れ果てていた。柊木汐里を相手にするのも面倒で、淹れたてのお茶を盆に載せ、そのまま立ち去ろうとする。

 その背中を睨みつけ、柊木汐里は金切り声を上げた。

「藍原華月! あなたが紗雨ちゃんに言ったこと、全部聞いたわよ! いつか碧井家の女主人になって、その時は私を追い出すつもりだってね。身の程を知りなさい!」

 碧井家に嫁いでまだ数日だというのに、もう自分を追い出そうとするなんて。柊木汐里とて、黙ってやられるほど弱くはない。

 華月は足を止め、ゆっくりと振り返った。その瞳は真剣そのものだ。

「どういう意味ですか? 今、朝倉紗雨がそう言ったと言いましたか?」

「ええ、そうよ...

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