第91章

 浮浪者は彼女の問いになど答えようともしなかった。目の前の藍原華月の、その豊満で魅力的な肢体に完全に心を奪われ、今すぐにでも彼女を犯したいという衝動に駆られていたのだ。

「触らないで! あいつがいくら払うと言ったか知らないけど、私はその倍払うわ!」

 藍原華月は渾身の力を振り絞って男を突き飛ばそうとした。しかし、薬を盛られたのか体は綿のように柔らかく、まったく力が入らない。

 焦りと恐怖で、瞳から涙が溢れそうになる。

 浮浪者はすでに欲望で理性を失っていた。今の彼にとって、金などどうでもよかった。金よりも、目の前の極上の女を味わいたいという欲求が勝っていたのだ。

 こんなに美しい女...

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