第7章

私は隆の書斎のドアの前に立っていた。ドアノブを握る手は、微かに震えている。

今日の午後、青空放送のメイク室で起こったことすべてが、まだ現実離れしているように感じられた。

隆が乱入してきて、あんなにも必死な様子で私を求め、奇妙なことを言ったこと。あの激しさと独占欲は今も私の心臓を速まらせるが、それ以上に私を混乱させたのは彼の言葉だった。

私が誰かに誘惑された、逃げようとしている、宅配便の荷物は「やりすぎだ」と彼は言った。でも、彼が何の話をしているのか、私にはさっぱり分からなかった! 私がいつ浮気をしたというの? いつ誰かに誘惑されたというの?

一番変だったのは、狂乱状態から突...

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