第105章 消えた人々

俺は痛みで目を覚ました。

全身が軋むように痛み、まるで無数の針で刺されているかのようだ。

起き上がろうとすると、いとも簡単に身体を起こすことができた。痛みを除けば、普段と何ら変わりはない。

「一体どうしたんだ? 俺はどれくらい気を失ってた? 水原琉衣は?」

次々と疑問が浮かび、俺はベッドから降りると、痛みを堪えながら小屋の外へと向かった。

外へ出るとすぐ、水原琉衣の美しい姿が目に入った。彼女はそこで火に風を送っている。

近づいてみると、火にかけられた鍋の中身が、どろりとした黒い糊のようなものであることに気づいた。

「琉衣、これは何をしてるんだ?」

その匂いを嗅いで、俺は吐き気を...

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