第115章 爆発的な実力

もう一度確認してみたが、あの二本の血管が再び現れることはなかった。

それ以外に、全身に使い切れないほどの力が漲っていることに気づいた。

俺は両手で地面を突くと、浅い穴から抜け出し、洞窟の入り口にある巨石のそばまで歩いていき、両手で押し始めた。

すると、ゆうに二、三トンはあるはずのその石が、なんと僅かに動いたのだ。

「今の俺はまだ人間なのか? ギネス記録を持つ怪力自慢だって、俺ほど力はないだろ?」

俺は喃々と呟いた。

その怪力自慢たちが俺より力があるかどうかは、今のところはっきりとは分からない。

だが、俺の瞬発力が彼らを遥かに上回っていることだけは確かだ。

この、決して魁偉とは言...

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