第17章 発熱

その後、水原琉衣は私を洞窟から少し離れた小川のほとりに連れて行き、傷の洗浄と包帯を手伝ってくれた。

この小川は今朝彼らが見つけたものだ。少し濁っていて、細菌もいるだろうが仕方ない。今は水を沸かす道具もないのだから。

冷たい水で傷口を洗うと、激しい痛みが再び脳に突き刺さった。最後には我慢できずに木の棒を噛んで、やっと少し楽になった。

水原琉衣はいつの間にかブラジャーを外し、中の布を一枚はがして、少しずつ私の背中の傷に当てていった。

彼女の考えでは、ブラジャーのような肌着は細菌が少なく、外着で包帯をすると感染しやすいとのことだった。

包帯と言っても、実際は薬らしい薬は使っていない。ただ...

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