第25章 中毒

千葉弘也を見た瞬間、本当に大きく驚いた。

続いて、腰から痛みが走り、思わず息を呑んだ。必死で耐えて、声を出さないようにした。

「驚いただろう、貴様」

千葉弘也は恨みに満ちた顔で俺を見ながら言った。「絶対に予想してなかっただろう!この卑怯者」

「その通りだ、確かに驚いた。一番予想してなかったのは、お前に俺を卑怯者と呼ぶ勇気があったことだがな」

俺は深く息を吸い込みながらそう言い、千葉弘也に手を伸ばした。

「まだ動けるのか!」

千葉弘也は怪物でも見るような目で俺を見つめ、驚愕に満ちていた。

もし俺が彼の立場だったとしても、驚愕するだろう。

なぜなら千葉弘也は短刀で俺の腰を刺した...

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