第93章 久しぶりにやった

俺がまだ冗談を言えるのを聞いて、水原琉衣と古川陽の張り詰めていた心も、ようやく安堵したようだった。

しばらく休息を取った後、俺はこちら側で木橋を架ける準備を始めた。

しかし、足場にしていた木材はとっくに流されてどこかへ行ってしまい、ここで新たに木を切り倒すしかない。

だが、唯一持っていた斧も、先ほどの死闘の中で水中に落としてしまった。

物資、とりわけ武器が極度に不足しているこの状況では、少々懐が痛む。

「クソッ、あのワニの死体も引き上げておくべきだったな。皮でベルトや靴が作れたのに!」

内心でそう毒づき、休息も十分に取り、ある程度力が回復したところで起き上がり、河原の上へと向かう。...

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