第98章 探索の計画

人の性には、善と悪がある。

無人島に来てから、俺は親友の裏切りを経験し、古川陽のような正直な人間にも出会った。

しかし、こういう時になると、俺はどうしても有名な作家が言ったある言葉を思い出してしまう。

原文は覚えていないが、大まかな意味はこうだ。「私はこれまで、最悪の悪意をもって人を推測することを躊躇わなかったが、それでも人がここまで恥知らずになれるとは思ってもみなかった」

俺は笑って、水原琉衣がなおも俺のために言い返そうとするのを制した。「何を言っても無駄だ。荷物をまとめて行こう!」

水原琉衣は怒りで顔を真っ赤にしていたが、俺がそう言うと頷き、テントに戻って荷物をまとめ始めた。

...

ログインして続きを読む