第7章
小林杏奈視点
駆けつけた警察によって、二人の誘拐犯はすぐさま取り押さえられた。若い女性警察官が私のそばに来て、慎重に縄を解いてくれる。
「大丈夫よ、お嬢ちゃん。もう安全だからね」
彼女は優しくそう言うと、救急車を呼んだ。
「青木浩司……」
自由になると、私はすぐに青木浩司のそばへ駆け寄った。彼は顔面蒼白だったが、意識はあった。
「ごめん……」
青木浩司は弱々しく言った。
「君を本気で傷つけるつもりはなかったんだ」
救急車はすぐに到着し、救急隊員が重傷を負った青木浩司をストレッチャーに乗せた。私も一緒に病院へ行くと強く主張した。
病院で、一人の警察官が私に告げ...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章

6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章


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