第7章
けれど、彼はそうはしなかった。そうする代わりに、彼はそっと私を地面に立たせてくれた。私がふらつかないか確かめるように、その手はしばらく私の腕に残っていた。
「今日はこのくらいにしておくか」と彼が言った。
「嫌」という言葉が、自分でも思うより強い響きで口から出た。「もう一度やりたいの」
彼の目に何かがきらめいた――驚き、だろうか。それとも感心したのかもしれない。「本気か?」
「ええ、本気よ」
今度こそルナに跨ったとき、私は陽介の手が腰に添えられる覚悟ができていた。彼の感触が肌を焼くように熱くさせることにも。覚悟ができていなかったのは、それがどれほどしっくりくるか、というこ...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章

5. 第5章

6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章


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