第7章
その瞬間、技術部のバックドアプログラムが、音もなく渡辺教授のスマートフォンに仕込まれた。
私は技術部から送られてきた権限確認メッセージを開き、口の端に冷笑を浮かべる。今や、渡辺教授のスマホは私にとって、開かれた本のように何の秘密もない。
彼のスマホのアルバムを開き、閲覧を始める。一枚また一枚と写真や動画が目の前に展開されるにつれ、私の呼吸は次第に重くなっていく。思った通り、中には渡辺教授が撮影した学生たちの動画で埋め尽くされていた。被害者の多くは生まれ育った家庭環境が悪く、気の弱い日本の少女たち。かつての私と、まったく同じだ。
「渡辺教授、あなたはやはりお変わりないのですね。相変...
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7. 第7章
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