第103章 ルールは力の強さで決まる

涼宮寧音は手慣れた動きで薬箱を開け、錠剤を二つ押し出すと、ぬるめの水をコップに注いで彼へ差し出した。

その間、彼女は一言も発しない。

伏見盛重は黙ってコップと薬を受け取り、喉を鳴らして飲み下した。

温い水が喉を滑り、胃の奥で暴れていた焼けつくような痛みが、わずかに薄まっていく。

「デザイン画、進んでるか」

「もうすぐ」

「必要なら、いつでも言え」

「うん」

会話はそこで途切れ、また息が詰まるような沈黙が落ちた。

涼宮寧音は、彼と自分の間に見えない壁がある気がしてならない。

彼は中へ入ろうとして、彼女は外へ出たがっている。

「その……」迷った末、彼女は口を開いた。「この数...

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