第11章 遥香の将来こそが一番大事だ!

ついさっきまで息巻いていた連中は、今や顔を見合わせるばかりで、言葉を失っていた。

そうだ。

彼らの「確信」は全部、掲示板の書き込みから拾ってきたものにすぎない。

涼宮遥香本人は、最初から最後まで――一言も公の場で発していない。

人だかりの外縁で、永井教授が少し離れた騒ぎを眺めながら、傍らの男に言った。

「ほら、あそこがデザイン学科です。うちの看板みたいな学科でね、優秀な人材をたくさん輩出してきた。今年の学年にも、いい芽が何人かいるんだが……残念でね」

伏見盛重の足が、ふっと止まる。

その視線が人波を貫き、中心に立つひとりの少女へ落ちた。

華奢な体つき。だが、背筋はまっすぐに伸...

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