第111章 あなたの目に私はどんな人?

涼宮遥香は深く息を吸い込み、ステージへと上がった。

「私のデザインのテーマは――『初心』です」

涼宮遥香の声はやわらかく、甘い。耳にしただけで好感を抱かせる類の響きだった。

「女の子なら、誰だって一度はプリンセスの夢を見たことがあると思います。私のデザインは、そのプリンセスに、いちばん純粋で、いちばん美しい少女の『初心』を取り戻してもらいたくて――」

彼女が掲げたデザイン画は、ピンクのチュールを幾重にも重ねた、ふわりと膨らむドレス。

レース、リボン、パール。飾りはふんだんで、夢見心地の甘さがある。だが同時に――どこかで見たことがある。

ショーウィンドウに並ぶ「定番」のプリンセスド...

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