第115章 あの人のもの

伏見盛重は視線を深く沈めただけで、それ以上は追及しなかった。

彼はソファに腰を下ろし、脚を組む。気だるげな仕草のくせに、場の空気を支配する圧がある。

「王室は調べると言っているが、何も出なかったらどうする? リリアンに、どう説明するつもりだ」

涼宮寧音は首を横に振った。

「……ない」

自分が潔白なのは事実だ。だが、潔白を証明し、リリアン王女にもう一度チャンスをもらう方法となると、皆目見当がつかない。

あの映像は、あまりにも狙いがはっきりしていた。状況証拠はすべて、彼女に不利に傾いている。

「連れて行く。彼女に会わせる」

伏見盛重は短く言い切った。

涼宮啓介が彼の手中にある以...

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