第137章 汚名を着せる

涼宮遥香は首を横に振った。

来る前に、そのあたりの下調べはしていない。

「向井友美」

陸川景輔の口調は淡々としていたが、どこか懐かしさが滲んでいた。

「才能があって、癖の強い女だった」

涼宮遥香の胸が、どくんと跳ねる。

向井友美?

それって、涼宮寧音の実母の名前じゃない。

しかも、デザインだけじゃなく絵も描ける?

陸川景輔の表情を見る限り、向井友美に恨みがあるようには見えない。

――なら、どうして自分に手を貸してまで涼宮寧音を潰そうとする?

「陸川社長、あなたと彼女は――」

「聞くな」

陸川景輔が遮った。視線が一瞬で冷え、空気が切り替わる。

「聞くべきじゃないこと...

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