第35章 強弁

涼宮寧音のデザイン理念が提示された瞬間、停滞していたプロジェクトは音を立てて回り始めた。

伏見盛重も、表に出さずその動きを見ていた。

まさか涼宮寧音が、あの食えない古参二人を本気で動かせるとは思っていなかったのだ。

以前のデザイン部は、空気が淀んでいた。責任を押しつけ合い、誰も前へ出ない。

だが今は違う。ひとつの目標に向かって、熱と創造力が一気に噴き上がっている。

もちろん、それを支える伏見グループの資金力も大きい。

伏見盛重は涼宮寧音に愛想よくすることはない。だが、必要な資源を惜しんだこともなかった。

欲しいのは結果だけ。

結果さえ出すなら、必要な後押しは全部くれてやる——...

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