第69章 涼宮家の人はどうしてそんなことができる?

伏見盛重はその言葉を聞くなり、鼻で笑った。

涼宮家は成り上がりとはいえ、長年の商いで根を張っている。表も裏も顔が利く一族だ。

たとえ警察が介入したところで、こういう「身内の揉め事」は最後には家庭内トラブルとして処理されるのがオチ。

涼宮家には、やり方がいくらでもある。

誘拐は「連れ戻した」ことにできるし、骨髄の強制採取だって「本人が同意した骨髄提供」にすり替えられる。

涼宮寧音が連中の手の内にいる限り、彼女に発言権なんてない。

――じゃあ、助けに行くのか?

言うことを聞かない社員ひとりのために、涼宮家と真っ向から揉める。

それだけの価値があるのか。

伏見盛重の瞳に、ためらい...

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