第81章 あなたは最高のすべてに値する

伏見盛重がベランダから宴会場へ戻ってきてからというもの、ずっと顔色が冴えなかった。

全身から漂う重たい空気に、話しかけようと近づいてきた連中も、途中で足を止めて引き返していく。

彼はグラスを手放さず、黙々と酒をあおった。

頭の奥では、さっき涼宮寧音に投げつけられた言葉が、何度も何度も反響している。

――あの女、俺を何だと思ってる。

下半身でしか物を考えない種馬か?

伏見盛重は苛立ちを噛み殺すように、もう一口、喉へ流し込んだ。

認める。欲はある。

だが、それはただの肉欲じゃない。

自信満々に振る舞う姿が好きだった。仕事に向き合う真剣な横顔も。牙をむいて噛みついてくるみたいな、...

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