第85章 骨がある、気に入った

電話の向こうはしばし沈黙し、やがて苦い声が落ちてきた。

「俺はただ……お前が壊されるのを見たくないだけだ」

「寧音、父さんはやるとなったら徹底的だ。一度動いたら、お前に二度と立ち上がる隙なんて与えない。手を打たないと、間に合わなくなるぞ!」

「分かったわ」涼宮寧音は淡々と返した。

「お前……」

涼宮卓実がまだ何か言おうとした瞬間、寧音は通話を切った。

誰も信じない。

たとえ今、歩み寄るふりをしている涼宮卓実であっても。

人を喰う涼宮家で生き残った人間に、潔白な者などいない。

忠告は胸に留める。

だが、頼るのは自分の判断と実力だけだ。

涼宮大志が、仕事と名誉から潰しに来る...

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