第9章 物凄い形相

涼宮寧音はアカウントの件で頭を抱えていて、自分が大学の掲示板でとっくに有名人になっていることなど知る由もなかった。

そのとき、スマホがぶるっと震えた。

卒業制作の指導教員——大野教授からの着信だ。

寧音はスワイプして通話に出た。

「大野教授、どうされましたか」

「涼宮くん、これはどういうことだ」大野教授の声は疲れ切っている。

「大学に匿名の通報が何通も届いた。学術不正だってな。それに掲示板もあの騒ぎだ。学部の責任者から俺が呼び出された」

「教授、私は不正なんて——」

「今は、やったかどうかの話じゃない」大野教授は遮り、そのまま言葉を続ける。

「もう影響が出てる。世間の目もあ...

ログインして続きを読む