第94章 真の魂

ランウェイの受付周辺は、人で埋め尽くされていた。きらめくフラッシュ、漂う香水、ざわめきの熱。

世界各地のファッションメディアとセレブがここに集い、ショーの開幕を今か今かと待っている。

涼宮遥香は艶やかに着飾り、最前列のゲストシートへ腰を下ろした。

ランウェイの出口を真正面に捉える、いちばんおいしい席だ。

「けっこう入ってるじゃない」

ソフィーが周囲を見回し、鼻で笑う。

「でも、ほとんど無名の媒体ね。新人デザイナーのネタでも拾いに来たんでしょ」

「別にいいわ」

涼宮遥香は脚を組み、指先でグラスの縁をなぞるように微笑んだ。

「人が多いほどいい。涼宮寧音が、どうやって雲の上から落...

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