第185章

その言葉に、松本彩は片眉を跳ね上げた。「水上家? この間のパーティーに来てた、あの?」

葉原遥子は瞳に笑みを浮かべて頷いた。「松本姉さんが覚えているなんて意外です。そういえば、以前深夜に提携のお話を持ってこられたのも、たしか水上社長でしたわね。本当に奇遇ですこと」

「深夜?」松本彩はきょとんとしたが、すぐにハッとして声を張り上げた。「あんた、まさか『F』に拉致されたあの時のこと言ってるの?」

安藤羽風と栗山弥音もまた、眉を曇らせる。

「そう言われてみれば、思い出しました。あの時は佐々木さんも不審がっていましたね。夜の十一時頃に突然呼び出して商談だなんて、非常識にも程があります」安藤羽...

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