第208章

「やるじゃない!」

 松本彩は快活に笑うと、平沢逸の肩をバシッと叩いた。あまりの強さに、平沢逸は思わず顔をしかめる。

「よし、受付にいたあの女のところへ、もう一度聞き込みに行くよ」

「……次はもう少し手加減してくださいよ」

 平沢逸は頷きながら、ジンジンと痛む肩をさすり、小声でぼやいた。

 二人が戻ってきたのを見て、あの看護師は露骨に不機嫌そうな顔をした。

「ほら、持ってきなさいよ。もう私に聞かないで」

 彼女は苛立たしげに、松本彩に書類を押し付ける。

 松本彩がそれをめくると、そこには狂島の住人に関する全データが記されていた。彼女は口元を綻ばせる。

「悪いね、助かった」

...

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