第224章

「別にお前の心配なんかしてねえよ」

 佐々木飛雄は顔を背け、葉原遥子から視線を外した。腕を組み、不貞腐れたような声で続ける。

「お前は、鬼龍院煉って奴がどれだけイカれた変態か、まるで分かってねえんだ」

 言い終えると、彼は冷ややかな表情の高橋空に視線を移し、躊躇いがちに口を開く。

「高橋様、どうしてあんたからも止めてくれないんですか……」

 聞かれた高橋空は即答せず、優雅な手つきで茶を一口啜る。それからゆっくりと瞼を上げ、目尻を微かに下げて笑みを浮かべた――その笑顔は何処か意味深だった。

「遥子がそれを望むなら、好きにさせればいい。俺が守るからな」

 彼の言葉に、葉原遥子の頬が...

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