第228章

その時、高橋空が歩み寄り、水を差し出した。

「気は済んだか?」

「ええ」

葉原遥子は受け取り、一瞬言葉を切った。

「……本当に、ありがとう」

「口先だけじゃ足りないな」

高橋空は彼女を見つめ、何でもないことのようにさらりと言った。

葉原遥子はその言葉の意味を悟り、頬を赤らめた。照れ隠しに咳払いをすると、不意に高橋空の腕を掴み、背伸びをしてその唇に口づけを落とした。

高橋空の瞳が色を深める。だが、彼女が震える睫毛と共に身を引くと、その淡い口づけを情熱的な深吻へ変えることはしなかった。

「遥子、屋敷に行く時はくれぐれも気をつけろ。危険を感じたら、すぐに俺に連絡するんだ」

彼の...

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