第23章

「どうして今日またここに戻ってきたの?」葉原遥子はダイニングテーブルに座り、まだ立ったままの氷川晨をちらりと見た。「ご飯は食べた?」

氷川晨は唇を引き締め、冷たい声で答えた。「食べたよ」

葉原遥子は氷川晨をじっと見つめた。彼はきっとニュースを見たのだろう、そうでなければあんな険しい顔をしているはずがない。

「私......」

「食事が終わってから話せ」

氷川晨は冷たく彼女の言葉を遮った。

葉原遥子は自分が悪いと分かっていたので、黙って数口ご飯をかき込み、大急ぎで食べ終えると、氷川晨の向かいに座った。

「そんなに少しだけ?」

「お腹が空いてないわ」

氷川晨は黙り込み、その瞳に...

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