第245章

機体は密林の樹冠を削り取りながら滑空し、金属の外殻が枝葉を引き裂く耳障りな摩擦音を撒き散らす。翼がへし折れた刹那、機体は斜めに傾いたまま、凍てつく湖面へと突っ込んだ。

「跳べッ——!」

高橋空の咆哮は、巨大な水音にかき消された。

着水の寸前、葉原遥子は彼の手によって勢いよくハッチの外へと突き飛ばされる。鼻腔と耳に冷水が逆流し、無数の針で刺されるような酷寒が肌を襲った。もがくように目を開けると、視界は白く濁り、沈んでいく機体の残骸から気泡がゴボゴボと立ち昇っているのが見えた。

「ガハッ……ゲホッ!」

必死に手足をばたつかせるが、肺の酸素は尽きかけている。意識がブラックアウトしかけたそ...

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