第251章

葉原遥子は玉牌を受け取ると、ひやりとした冷たい感触にわずかに眉をひそめた。

不意に、菊池奥様が彼女に向かって手招きし、静かに声をかける。

「こっちへいらっしゃい」

葉原遥子の瞳に浮かぶ疑念は晴れていなかったが、それでも彼女はゆっくりと歩み寄り、菊池奥様の前に立った。

「後ろを向いて。髪を上げてちょうだい」

菊池奥様の口調は穏やかだが、そこには拒絶を許さない響きがあった。

葉原遥子はさらに深く眉を寄せたものの、何も尋ねることなく、言われた通りにした。

菊池奥様は彼女のうなじを一瞥し、そこに予想通り、赤い花弁のような極小の印があるのを確認した。

「いいわ」

菊池奥様は視線を戻し...

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