第35章

そう言われて、葉原遥子の顔色はさらに悪くなった。

佐々木飛雄は彼女の顔をしばらく見つめたまま、何も言わなかった。

「平沢さんは第二食堂の食事に慣れていますか？」葉原遥子は人参を一口噛みながら、何気なく尋ねた。

平沢逸は目尻をピクリと動かした。「そんなに贅沢な舌じゃないし、それに最近ちょっと懐が寂しくて」

この数日間の金はすべて高橋空に持っていかれたのだ！

佐々木飛雄は彼に一瞥をくれた。

第二食堂の料理は値段が安く、非常に庶民的だが、味は普通だった。

L大の裕福な家庭の子どもたちは通常、このような庶民的な食堂で食事をすることはない。

葉原遥子は微笑み、雰囲気が徐々に和らいできた...